医療・福祉のなかには、専門用語がたくさんありますが、寝ているときや座っているときなどの肢位にも専門用語があります。
各肢位の名称(専門用語)
【背臥位(はいがい)】
仰向けに寝ている肢位です。
仰臥位(ぎょうがい)とも呼ばれます。
【腹臥位(ふくがい)】
うつ伏せに寝ている肢位です。
【側臥位(そくがい)】
横向きに寝ている肢位です。
【半側臥位(はんそくがい)】
側臥位と背臥位の中間の肢位です。
【背臀位(はいでんい)】
背臥位で両膝を立てて(曲げて)寝ている肢位です。
【ファーラー位】
背臥位からギャッチアップで頭部・上半身を45度~60度起こした肢位です。
【セミファーラー位】
背臥位からギャッチアップで頭部・上半身を15度~30度起こした肢位です。
【トレンデレンブルグ体位】
背臥位で頭部よりも骨盤を高くして寝ている肢位です。
【端座位(たんざい)】
ベッド端に下肢をおろして座っている肢位です。
【長座位(ちょうざい)】
下肢を前方に真っ直ぐ伸ばして座っている肢位です。
【起座位(きざい)】
坐位姿勢から体幹を前傾させ前かがみの状態で、オーバーテーブルなどに寄りかかる肢位です。
【車椅子座位(くるまいすざい)】
車椅子に座っている肢位です。
【椅座位(いざい)】
椅子に座っている肢位です。
【立位(りつい)】
立っている肢位です。
良肢位(functional position)とは?
良肢位とは、機能的肢位とも呼ばれます。
たとえ関節可動域制限が起こったとしても、日常生活動作において比較的支障をきたしにくい肢位といわれています。
【上肢】
肩関節:外転位60~80°
肘関節:屈曲位90°
前腕:回内外中間位
手関節:背屈位10~20°
手指:テニスボールを握るような肢位
【下肢】
股関節:屈曲位15~30°、外転位0~10°、外旋位0~10°
膝関節:屈曲位10~20°
足関節:底屈位5~10°
ポジショニングを行う際でも、最低限この良肢位の角度は保持することを念頭に置いておきたいところです。