肢位・姿勢

正しい食事姿勢をとるための6つの評価ポイントとは?

健康な身体を保つためには、生活のなかで「食事」「睡眠」「運動」は重要なことです。

特に食事は生きるための栄養を摂れるだけでなく、施設などで生活する高齢者の方たちにとっては数少ない「毎日の楽しみ」のひとつにもなるのです。

ただ、様々な原因から高齢者の方たちは姿勢が悪い状態で、食事動作をおこなってしまっている方が多いです。

 

正しい食事姿勢とは?

食事は、食べる姿勢によって「食べやすさ」「飲み込みやすさ」などが変わってきます。

姿勢が悪い状態で食べると、摂取量の減少に繋がったり誤嚥のリスクが上がってしまいます。

食事を摂りやすい姿勢は、その人により多少異なりますが、ここでは一般的な正しい食事姿勢(座位)をつくるうえでの重要な評価ポイントをご紹介します。

座位で正しい食事姿勢をとるための6つの評価ポイントとは?

正しい食事姿勢をとるためには、下記のポイントを評価することが重要になります。

  • 足底(足の裏)が床に接地
  • 足関節・膝関節・股関節が90°屈曲位(直角に曲がっている)
  • 坐骨で支持(骨盤が後傾していない)
  • 体幹・頚部は軽度前屈位(後ろにもたれていない)
  • 頭部・視線が正面
  • 差尺が{座高÷3-2(もしくは3)}cm

足底(足の裏)が床に接地

足底を床に接地することで、重心を前方に移動して体幹や頚部が前傾しやすくなります。

また足底を床に接地することで、骨盤は後傾しにくくなります。

 

足関節・膝関節・股関節が90°屈曲位(直角に曲がっている)

足関節・膝関節・股関節が直角に曲がっていれば、足底接地・坐骨支持・体幹保持が出来ている可能性が高いです。

反対に足底接地・坐骨支持・体幹保持が出来ていれば、各関節は直角になっているはずです。

 

坐骨で支持(骨盤が倒れていない)

坐骨で支持が出来ていれば、その位置から体幹を前傾しやすくなります。

骨盤が後傾した状態では、体幹は後ろに倒れやすく、頚部の筋緊張が高くなってしまいます。

 

体幹・頚部は軽度前傾位(後ろにもたれていない)

体幹が後ろにもたれていれば、食事から口までの距離が長くなり、摂取がしにくいだけでなく、筋肉の緊張も高くなりやすいです。

頚部が後ろに反りかえった(顎が上がっている)姿勢では、食べ物が飲み込みにくくなり、誤嚥しやすくなってしまいます。

 

頭部・視線が正面

身体や頭部が真っ直ぐ前を向いておらず、食事に対して視線が斜めになってしまえば当然良くありません。

クッションやタオルなどを使って、出来る限り身体や頭部が真っ直ぐになるようにします。

 

差尺が(座高÷3-2)cm

テーブルは高すぎても低すぎても、姿勢が悪くなり食事を摂りにくくなります。

椅子に対してのテーブルの理想の高さは、「差尺(さじゃく)」を求めることで知ることが出来ます。
差尺とは、椅子の座面からテーブルの天板までの長さ(差)を言います。つまり差尺は、「テーブルの高さ-座面の高さ」になります。

その差尺は、(座高÷3-2)cmが理想とされている数値です。
座高は、「身長×0.535」で表すことが出来ます。

 

例えば身長160cmの方の場合は、

160×0.535÷3-2

となり、理想の差尺は26.5cmになります。

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おわりに

座位で正しい食事姿勢をとるためには、環境設定が大切です。

病院や施設などでいる高齢者の方は、車椅子に座ってフットレストに足を乗せたまま食事を摂っていることが多いです。

しかし本来車椅子は移動用の椅子であるため長時間の座位には向いていません。さらにフットレストに足を乗せていると重心が前方に移動しにくいので、可能な方は下記の方法で食事を摂ることを推奨されています。

  • 通常の椅子に乗り換える
  • フットレストをたたんで足底を床に接地する
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たろ
たろ
【資格】理学療法士(10年)、ホームヘルパー2級、福祉住環境コーディネーター2級、認知症ライフパートナー 【職歴】大手工場、急性期・回復期病院、デイサービス、特養、老健(非常勤)、訪問リハビリ(非常勤) 【講師実績】イオンにて介護予防の相談会、介護予防対象者向け体操講義、介護福祉士向けの介護講義

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