理学療法士になれば、病院をはじめクリニック・老健・特養・デイケア・デイサービス・訪問看護・訪問リハビリなど様々な場所で勤務することが出来ます。
今回は訪問看護や訪問リハビリで理学療法士として勤務する場合のデメリットについてご紹介したいと思います。
訪問リハビリとは?
「訪問リハビリテーション(以下、訪問リハビリ)」とは、主治医が必要と判断した要介護者の自宅に、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職が訪問しリハビリテーションを提供します。
サービスを利用する高齢者の心身機能の維持・回復や、日常生活の自立を目指したリハビリを提供しています。
出典元:訪問リハビリテーションとは|株式会社LIFFUL(https://kaigo.homes.co.jp/manual/homecare/zaitaku_service/visitreha/)
訪問リハビリは医師の指示書をもとに、利用者の自宅に訪問してリハビリを行います。
理学療法士や作業療法士のほか、言語聴覚士も訪問リハビリを行うことが出来ます。
訪問リハビリ勤務のデメリットとは?
訪問看護や訪問リハビリの事業所で勤務すると色々と大変なことが出てきます。
私も訪問リハビリで勤務したことがありますが、実際に勤務してデメリットと感じたことをご紹介したいと思います。
移動が大変
訪問看護や訪問リハビリで勤務するデメリットとして、最も大変と感じたのはやはり移動です。
訪問の仕事では事業所から利用者の自宅、その自宅からまた別の利用者の自宅、と当然1日に何度も移動しなければなりません。
移動手段は自動車・原付・自転車・電車など、事業所の方針や利用者の自宅の場所によって異なります。
私が勤務していた訪問リハビリでは、原付と自転車での移動が中心だったのですが、これが結構大変でした。
特に寒い時期の雨や雪が降っている日なんかには、原付や自転車での移動が過酷です。
寒いだけでなく、路面が滑りやすくなるからです。
私は雨の日の訪問リハビリの移動中、原付で滑って転倒したことがあります。
ヘルメットをしていたのですが、顔面を4針縫う怪我でした。
幸い勤務中の転倒事故だったので、労災が認められましたが。
移動する時間が長いほど、事故に合う確率は高くなります。
営業が大変
訪問看護や訪問リハビリで勤務をしていると、事業所によっては利用者を増やすために営業に行かなければならないことがあります。
営業先は基本的には、居宅のケアマネージャーのいる事業所になります。
また、他の訪問看護・リハビリの事業所や地域包括センター、病院なども営業でまわることがあります。
この営業は基本的には、訪問リハビリの業務の合間に行きます。
私が勤務していた訪問リハビリの事業所では、営業のノルマがあったので大変でした。
1日に20件程度営業でまわったこともあります。
営業先のケアマネージャーは話を聞いてくれることが多いのですが、そこから案件に結びつけるのには結構難しかったりします。
一人仕事が大変
訪問看護や訪問リハビリの仕事は、利用者の自宅に行けば一人で業務を行わなければなりません。
利用者と一対一になるのには、メリットもあればデメリットもあります。
もし訪問に行ったときやリハビリ中に、利用者の病態が急変していたら全て自分で対応しなければなりません。
病院や施設などでは先輩のPTや看護師や医師などがいるので助けを求められますが、訪問ではそれが出来ません。(電話で指示を仰ぐことは出来ますが。)
連絡が大変
これは訪問看護や訪問リハビリの事業所によると思うのですが、私が勤務していた事業所では新規の利用者の契約・スケジュール調整・ケアマネージャーへの連絡なども任されていました。
そのため訪問リハビリの業務の合間に移動しながら事業所・ケアマネージャー・利用者へ電話連絡をすることが多く、それが結構大変でした。
時間に追われて大変
訪問の仕事は、1日のスケジュールが決まっています。例えば9時~○○さん宅、10時~△△さん宅というようになっているので40分のリハビリであれば、移動時間は20分です。
リハビリの内容によっては時間が過ぎてしまうことがあったり、渋滞で移動時間が予定よりかかってしまうこともあります。
そして移動中に事業所やケアマネージャーへ連絡を入れないといけないときもあるので、時間に追われてしまうことが多々あります。