身体が不自由になって一人で歩きにくくなってきたときに、歩行器を使用する場合があります。歩行器は、シルバーカーや杖などよりも安定性が高くなります。
歩行器には様々な種類のものがありますが、そのなかのひとつにピックアップ式歩行器というものがあります。
今回は、ピックアップ式歩行器の使い方についてご紹介します。
ピックアップ式歩行器とは
ピックアップ式歩行器とは、4つの支点(脚部)があるフレームでつくられた歩行器です。キャスターがついていないため前に押して歩くタイプではなく、上肢で持ち上げ前に出して歩くタイプの歩行器になります。(固定型歩行器とも言われます。)
4つの脚部にキャスターがないため、通常の歩行器に比べても安定感は非常に高くなります。その一方使い勝手が悪く、速く歩くことが出来ません。
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ピックアップ式歩行器の使い方は
ピックアップ式歩行器の使い方は、
- 両上肢で歩行器を持ち上げて前に出す
- 患側(弱いほうの)下肢を前に出す
- 健側(強いほうの)下肢を前に出す
の順番に動かして歩きます。歩行器の中に身体が入り過ぎたり、歩行器と身体の距離が離れ過ぎないように、歩行器の後ろ側の脚部の2点を結んだ直線上に足部が接地するようにするとわかりやすいです。
ピックアップ式歩行器を使用しないほうがいい人は
ピックアップ式歩行器は、歩行器を持ち上げて使うタイプになるため、上肢の機能がある程度高くないと使用するのが難しいです。
- 上肢の筋力が弱い
- 片マヒ
- 手すりなしでの立位保持が困難 など
上記の人達は、ピックアップ式歩行器を使用するのは難しくなるため、ピックアップ式歩行器とは違う歩行補助具を使用したほうが良いです。
おわりに
ピックアップ式歩行器は、安定感が非常に高く、使う人によっては安心感が抜群にあります。
ただ歩行器を上肢で持ち上げて使用するというように、通常のキャスターつきの歩行器よりもやや扱いにくく慣れるまでに時間がかかる場合があります。