こむらがえりが起こると「なんとも言えない痛さ」を数十秒間耐えなければなりません。高齢の人や若い人でも、こむらがえりを一度は経験したことがある人は多いと思います。
今回はこむらがえりの原因や対処について、ご紹介していきます。
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こむらがえりとは
こむらがえりの「こむら」とは漢字では「腓」と書き、ふくらはぎのことです。
こむらがえりとは、このふくらはぎの筋肉(主に腓腹筋)に起こる筋肉のひきつりです。
海やプールで泳いでいるときや、夜中寝ているときにこむらがえりが起こる人が多いです。「足がつった」という言葉で表現されることもあり、みなさんもこの言葉を使った経験があるかと思います。
地域によっては「こぶらがえり」と言っている場所もあります。
こむらがえりは、非常に強い痛みを伴います。
こむらがえりが起こる原因
こむらがえりは、ふくらはぎの筋肉が過剰な収縮(痙攣)をして起こります。
こむらがえりが起こる筋肉の過剰な収縮は、
筋疲労
血行不良
冷え
脱水
睡眠不足
運動不足
加齢
などが原因で起こりやすくなります。無理に運動したときや夜中に寝返りをうったときなど、意図しないときに起こります。
こむらがえりが起こったときの対処
こむらがえりが起こったとき痛みが強過ぎて、じっとして治まるのをひたすら我慢する人も多いかと思います。
こむらがえりが起こったときの対処としては、基本的にはふくらはぎの筋肉をストレッチして伸ばすことです。
寝ているときや座っているときのこむらがえりの対処
寝ているときや座っているときにこむらがえりが起こった場合は、膝を伸ばしてつま先を手で掴み自分のほうに引き寄せるようにして足首を動かし、ふくらはぎの筋肉を伸ばします。
立っているときのこむらがえりの対処
立っているときにこむらがえりが起こった場合は、片足を前に出して(こむらがえりが起こった足は後ろの位置)、前に出した足のほうにゆっくり体重をかけていきます。この際に後ろ側の足の膝は伸ばしておき、踵は出来るだけ床から浮かさずにおこなえば、ふくらはぎの筋肉を伸ばしやすくなります。
こむらがえりに効く薬
新潟県臨床整形外科医会のホームページによれば、こむらがえりに効く薬として『芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬』が記載されています。
こむら返りに対しては、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)という漢方薬が非常によく効きます。当院でも実際に処方していますが、高い比率で改善が認められています。
出典元:Q&A こむら返り|新潟県臨床整形外科医会
芍薬甘草湯とは、急な筋肉の痙攣による痛みを緩和してくれる漢方薬です。
こむらがえりの予防
こむらがえりが起こりやすくなる原因は様々ありますが不摂生な生活をしていると、こむらがえりは起こりやすくなってしまいます。
- 普段運動を全くしないのにごくまれに激しい運動をする
- お酒を飲み過ぎることが多い
- 睡眠不足になることが多い
などが当てはまる人は、まず生活習慣を改善する必要があります。
こむらがえりを少しでも起こりにくくするためにはまず規則正しい生活を送ることが大切です。
- 普段から適度な運動をする
- 暴飲暴食をしない
- 睡眠時間をしっかりとる など
まずは規則正しい生活を送り健康な身体をつくることは重要です。
また、こむらがえりは冷えや水分不足でも起こりやすくなるので、冷え性の人や汗をよくかく人は注意が必要です。こむらがえりを予防するためには、下記にあげていることも重要です。
- ふくらはぎの筋肉を鍛える
- 入浴中に足のマッサージをする
- 水分をこまめに摂取する など
ふくらはぎの筋肉を鍛える方法や血行を良くする方法は、下記の記事で書いています。
また、こむらがえりはミネラル不足が原因で起こる場合もあります。そのため、トマトやバナナを摂取しておくことも予防法のひとつになります。
こむらがえりが続くときには、隠れた病気が潜んでいる可能性もあります。糖尿病や甲状腺機能低下症、肝疾患などではこむらがえりがよく起こる場合もあります。
気になるときには面倒くさがらずに、病院で受診しましょう。