子どもの運動発達は、年齢によってある程度の目安があります。健康に成長しているかを確認するうえでも非常に重要です。子育てをしていると、「ひとり歩きをするのが遅い」など子どもの成長が遅れていないか、不安になることばかりです。この記事では、運動発達の目安や、支援方法について解説します。
Contents
運動発達の目安(段階)
成長の過程で、年齢によって何が出来るようになるか確認していきましょう。あくまでも目安なので、多少前後することはよくあると思います。
0〜3ヶ月
- 頭を持ち上げる
- 手を開いたり閉じたりする
- 手に触れた物を掴む
- 追視
- あやすと笑う
- 発声
この時期には、主に頭を持ち上げたり、手を開いたり閉じたりすることで自分の身体を意識し始めます。これらの動きは、将来的な運動スキルの基盤となります。
4〜6ヶ月
- 寝返りができる
- 座るために支えを必要とする
- 手を伸ばして掴む
- ガラガラを振る
- 音がする方を見る
- 母親がわかる
- いないいないばあを喜ぶ
- 人見知り
寝返りが出来るようになり手を伸ばして掴むことが出来てきます。ガラガラを振ったり、音がする方を見たりと周囲の環境に興味を持ち、探索することが増えます。
7〜9ヶ月
- 自分で座れる
- ハイハイを始める
- 指で掴む
- おもちゃの太鼓を叩く
- 積み木を持ち替える
自分で座れるようになり、ハイハイをし始める時期です。ハイハイは、つかまり立ちや歩行に向けて筋力やバランス感覚を身につけるための重要な動きとなります。
10〜12ヶ月
- つかまり立ちをする
- 伝い歩きをする
- おもちゃの車を走らせる
- 一語文
- コップで飲む
- バイバイをする
つかまり立ちをはじめて、もたれている物に頼りながら一歩二歩と伝い歩きの練習を行っていきます。自立に向けた重要な時期になります。
1歳〜2歳
- 一人で歩ける
- 簡単な物を持って運ぶ
- スプーンを使う
- 積み木を積む
- 直線をまねて書く
- ジャンプや走る
- 滑り台を滑る
- 二語文
- 排尿予告
一人で歩けるようになり、玩具などを持って移動することが出来るようになります。走ったりジャンプしたりして自由に動き回れることが楽しい時期です。
3歳〜4歳
- 階段を手すりなしで昇ることができる
- 靴を履く
- 三輪車に乗る
- 丸、四角を書く
- でんぐり返しが出来る
- ボタンをはめる
- 排尿·排便自立
- ハサミを使って紙を切る
- 片足で立つ
- 三語文
- 鼻がかめる
より複雑な動きができるようになり、階段の昇り降りや片足立ちなどが出来るようになります。この時期は、運動能力の向上が顕著です。
5歳
- ボールを蹴ることができる
- 自転車に乗る(補助輪あり)
- スキップが出来る
- 三角を書く
- 靴紐を結ぶ
ボール蹴りや自転車に乗るなど、さまざまな運動を楽しむようになります。この時期には、友達との遊びを通じて社会性も育まれます。
運動発達を支援する方法
発達が遅れているからといって、気にしすぎるのもよくありません。その子どもによって成長が遅い子もいれば早い子もいます。
それでもやはり気になるという人は、一度専門家にみてもらうことも大切です。
運動発達を促す方法としては、以下になります。発達が遅いからといって、無理やり運動することなどは絶対にやめましょう。楽しみながら行うことが大切です。
遊びを通じた運動
子どもが興味を持つ遊びを取り入れ、自然な形で運動を促します。多彩な遊びで色々な運動をして身体を動かしていきましょう。現在ではたくさんの良い玩具があるので、玩具も積極的に使用していきましょう。
環境の整備
安全なスペースを確保して多彩な運動器具を用意することで、運動の機会を増やし普段使わない筋肉を動かすことが出来ます。恐怖心を感じてしまうと挑戦しようという気になりにくいので、極力楽しみながら運動を行えるように環境も整備する必要があります。
お手本となる
兄や姉、両親たちが運動を楽しんでいる姿を見せることで、その子も積極的に一緒に運動を楽しむようになります。子どもにいっぱい見てもらう為にも、楽しみながら身体をたくさん動かしましょう。
まとめ
これらはあくまで一般的な運動発達の目安であり、個々の子どもによって発達の速度は異なります。心配な点があれば、専門家に相談することも大切です。
運動発達の各段階での能力を理解して適切に援助することで、子どもたちの良質な成長を促していきましょう。