理学療法士は、身体機能の回復や維持をサポートする重要な職業であり、人々の生活の質を向上させるやりがいのある仕事です。

しかし、理学療法士になるにはまず専門的な教育を受ける必要があり、そのための養成校への進学が必須となります。

養成校では主に大学や専門学校が選ばれますが、「理学療法士になるには一体いくらくらいかかるのか」という点で、学費の違いや付随する費用を事前に知ることが重要です。

この章では、初めて理学療法士を目指す方にもわかりやすく、学費や費用に関する基本的な情報をお伝えします。

学費は進学先によって差があるため、自分に合った選択肢を見つける参考にしてください。

理学療法士を辞めたくなるときや向いていない人についての記事は下記になります。

理学療法士を辞めたくなるときや向いていない人は?リハビリは貴重な仕事です。 怪我や病気になってしまった人、高齢者の人などに運動をする機会をつくり専門的な知識で運動メニューを考え、...

理学療法士になるための必要な学費とは?

国公立大学と私立大学の学費の違い

理学療法士になるには、大学や専門学校に進学する必要がありますが、学費の面で選ぶ学校の種類は大きな影響を与えます。

まず、国公立大学と私立大学では学費に大きな違いがあります。

国立大学は入学金や授業料を含めた初年度納入金が817,800円で、4年間の総学費は約2,425,200円です。

一方、公立大学では4年間の総学費が2,192,350円程度となっています。

対照的に、私立大学は授業料や施設設備費などが高めに設定されており、初年度のみで約1,477,339円が必要です。

さらに4年間での学費合計は一般的に600万円以上になる場合もあります。

したがって、費用面を重視する場合、国公立大学の方が私立大学よりも経済的という特徴があります。

 

専門学校で理学療法士を目指す場合の費用

専門学校で理学療法士を目指す場合、大学とは異なる費用体系となります。

3年制の昼間部では、入学金約360,000円と年間学費1,370,000円を含めて卒業まで約450万円が必要です。

一方、3年制の夜間部では学費が比較的安価に抑えられており、平均316万円程度で済みます。

4年制専門学校の場合は昼間部の4年間で約514万円、夜間部では約411万円がかかる傾向があります。

大学に比べ学費はやや高めですが、短期間で資格取得を目指せるため、就職までの時間を短縮したい人に選ばれる傾向があります。

 

学費に含まれる費用の内訳

理学療法士養成校の学費には、さまざまな費用が含まれています。

主な内訳としては、授業料、入学金、施設設備費、実験実習費、教材費などがあります。

例として、私立大学では授業料が年間約960,000円、施設設備費約165,000円、実験実習費が約28,000円、その他諸費用が83,000円程度となっています。

専門学校の場合も同様に授業料や施設設備費が含まれていますが、実験用の器具や教材費などが含まれることが多く、これらが年間学費に織り込まれている場合が一般的です。

 

実習費や教材費はどれくらいかかるのか

理学療法士を目指す上で、学費以外に実習費や教材費が別途かかる場合もあります。

実習費としては現場での実習や見学に伴う施設利用費、実習用ユニフォーム代などが挙げられます。

この費用は年間で30万円から50万円程度かかることが一般的です。

また、教材費として教科書や参考書、専門器具などの購入費が必要です。

これらは学校によって金額が異なりますが、1年間で数万円程度が目安となります。

交通費や宿泊費が必要となる場合もあるため、事前に学校側に費用の詳細を確認することが大切です。

 

夜間部の選択肢とその費用

社会人や昼間に別の活動をしている方が理学療法士を目指す場合、夜間部の選択肢が適しています。

夜間部の場合、学費は昼間部より安価に設定されていることが多く、3年制の場合は総額で約316万円、4年制では約411万円程度となっています。

このため、学費負担を抑えながら働きながら学ぶことが可能です。

 

理学療法士養成校で学費を節約する方法

奨学金制度を活用しよう

理学療法士になるにはいくらかかるのかを考慮したとき、奨学金制度の活用は非常に重要です。

日本学生支援機構(JASSO)をはじめとした奨学金には、返還不要の「給付型」と、一定の条件で返済が求められる「貸与型」があります。

特に給付型奨学金は、家庭の収入条件などの審査をクリアすれば学費の負担を大幅に軽減できます。

また、各大学や専門学校独自の奨学金制度が設けられている場合もあるので、選考に応募する価値があります。

事前にしっかりと調査し、資格や条件に合う制度を見つけることが節約の第一歩です。

 

国や自治体の補助金や助成金の活用法

理学療法士養成校の学費を抑えるには、国や自治体が提供する補助金や助成金制度を活用する方法もあります。

たとえば、自治体が提供する奨学金や給付金制度は、特定の条件を満たす学生を支援するものです。

また、地方自治体は卒業後の地域医療での勤務を条件に、学費を一部または全額免除する制度を設けている場合もあります。

これらの情報は自治体や学校の公式サイトに掲載されている場合が多く、問い合わせることで自身の状況に合った支援が得られる可能性があります。

 

学費免除や学費減額制度の条件

大学や専門学校では、学費免除や減額制度を設けている場合があります。これらは基本的に、経済的事情や学業成績が基準とされる制度です。

経済的な理由による支援を希望する場合、家計を証明する書類の提出が必要となることが多いです。

また、成績優秀者を対象に、学費の一部または全額が免除される「特待生制度」を採用している学校もあります。

学校によって条件が異なるため、進学先の学費制度をよく確認することが大切です。

 

バイトと学業の両立で費用を補うポイント

どうしても学費を自力で負担する必要がある場合、バイトをしながら学ぶ方法もおすすめです。

理学療法士養成校では昼間の学習が中心となるため、夜間や週末のアルバイトが一般的です。

ただし、学業優先のスケジュール管理や体調管理が重要です。

また、医療現場のアルバイトや関連業界での仕事を選ぶと、学費の補助だけでなく、理学療法士としての経験値や知識を現場で得ることができます。

一方で、アルバイト時間が多すぎると勉強に支障が出る可能性もあるため、無理のない範囲で計画を立てましょう。

 

大学・専門学校以外の教育機関での学費の実態

短期大学で理学療法士を目指す場合の費用

理学療法士になるには、一般的に大学や専門学校が選ばれますが、短期大学の選択肢も存在します。

短期大学では、学費が大学や専門学校に比べて安い傾向にあり、初年度納入金が100万〜150万円程度の学校も多く見られます。

さらに、学費の総額も約3年間で300万円から400万円ほどに抑えられるため、コスト面ではメリットがあります。

ただし、短期大学の場合、カリキュラムの関係で理学療法士国家試験の受験資格を得るためには卒業後にさらに補足的な教育(専攻科への進学など)が必要なケースもあります。

この追加教育には約100万円〜150万円ほどの費用がかかる可能性があり、最終的な総額は他の教育機関と大きくは変わらないこともあるため、事前に確認することが重要です。

 

働きながら資格取得を目指す社会人向けコースの特徴

社会人向けのコースでは、働きながら理学療法士を目指せるプログラムが多く用意されています。

これには、夜間部のプログラムを活用する方法があります。

夜間部では、授業料が比較的抑えられており、3年間で300万円台、4年間で400万円台が概算費用になります。

社会人向けコースのもう一つの特徴は、奨学金制度や学費免除制度、企業や自治体の補助金を活用しやすいことです。

また、働きながら学ぶため、給与収入を学費や生活費の一部に充てることが可能であり、経済的負担を軽減することができます。

しかし、仕事との両立には時間的な制約や学業の進捗に影響を及ぼすリスクもあり、計画的な学習スケジュールが求められます。

 

留学して資格を取得する場合の学費と注意点

留学をして理学療法士資格を取得する選択肢もあります。

一部の国では、日本よりも学費が安い場合があり、特に東南アジアや東欧の国々でこの傾向が見られます。

例えば、授業料が年間50万円〜150万円ほどに収まることがあり、日本よりもコストを抑えられる可能性があります。

ただし、生活費や渡航費、ビザ取得費、さらには外国語による教育プログラムへの適応など、追加の費用や努力が必要です。

また、海外で取得した資格が日本国内で有効であるかを確認する必要があります。

多くの国では、日本で理学療法士として働くために追加の試験や手続きが必要な場合があります。

このため、留学を決める前に、日本の医療機関で認められる資格かどうかをしっかりリサーチすることが重要です。

さらに、留学先での生活環境や言語、文化への順応にも時間がかかることを十分考慮しましょう。

 

学費を踏まえた理学療法士の将来性と収入モデル

理学療法士の平均年収と初任給の実態

理学療法士の平均年収は約427.9万円であり、初任給の平均はおよそ23.5万円とされています。

年齢や性別により多少の差異はありますが、30代前半の平均的な収入としては安定している水準です。

ただし、勤務先や地域によって待遇に違いがあるため、収入に影響を与える要素を検討することが重要です。

 

キャリアアップで収入を増やすには

理学療法士の収入を向上させるためには、専門分野を極めたり、関連資格を取得することがポイントとなります。

たとえば、認定理学療法士や専門理学療法士などの認定資格を取得することで、知識やスキルが評価され、高収入が期待できるポジションにつくことができます。

また、責任あるポジションへの昇進や、診療報酬に直結する業務に携わることも有効です。

 

学費に見合ったリターンは得られるのか?

理学療法士になるにはいくらかかるのかを考慮すると、学費と将来的な収入のバランスが重要です。

たとえば、私立大学の場合、卒業までに約600万円以上かかる一方で、初年度から安定した収入が得られる点は他職種に比べ魅力的です。

さらに、働き方次第で生涯年収やキャリアの可能性を広げられるため、学んだ費用に対する十分なリターンが望める職業といえます。

 

理学療法士としての働き方の多様性と選択肢

理学療法士は病院やクリニックといった医療機関をはじめ、介護施設、訪問リハビリテーション、またスポーツ分野でのリハビリなど、多様な働き方が可能です。

また、働きながら資格取得を目指す社会人向けコースを活用することで、すでに別の職業についている方でも挑戦しやすい点が特徴です。

さらに、独立してリハビリテーション施設を設立する選択肢もあります。

 

需要が高い地域や分野を考慮した収入期待値

高齢化が進む現在、日本全国で理学療法士の需要は増加していますが、地域や分野によってその需要には差があります。

特に、地方では医療従事者が不足している地域もあり、待遇が良いケースも見られます。

また、スポーツリハビリや先端医療に特化した分野では、専門知識を持つ理学療法士が求められ、高収入が期待できる場合もあります。

将来性を考慮し、自分にあったキャリア選択をすることがポイントです。

ABOUT ME
たろ
【資格】理学療法士(15年)、介護職員初任者研修、福祉住環境コーディネーター2級、認知症ライフパートナー 【職歴】大手工場、急性期・回復期病院、デイサービス、老健(非常勤)、訪問リハビリ(非常勤) 【講師実績】イオンにて介護予防の相談会、介護予防対象者向け体操講義、介護福祉士向けの介護講義