健康維持や筋トレのためにジムに通う人はたくさんいます。
ジムには様々なトレーニング器具があり、そのなかの一つにエアロバイクという器具があります。フィットネスバイクやエルゴメーターとも呼ばれている器具です。
エアロバイクは自転車型のトレーニング器具で、ジムだけでなく病院のリハビリ室などでもよく見かけることがあります。なかには、エアロバイクを購入して自宅で使用している人もいます。エアロバイクを使用している人は多いですが、このエアロバイクにはいくつかの利点と欠点があります。
そこで今回は、エアロバイクの利点と欠点についてご紹介していきます。
エアロバイクとは
エアロバイクは自転車型のトレーニング器具で、本物の自転車のようにハンドル・サドル・ペダルなどがあり、ペダルをこいで運動をします。
フィットネスバイクはそれひとつで据え付けの器具でありペダルに任意の負荷をかけることができるようになっている点で本物の自転車を使用するローラー台(サイクルトレーナーとも)と異なる。
出典元:「フィットネスバイク」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AF)。2019年11月28日23時(日本時間)現在での最新版を取得。
本物の自転車と大きく違う点は、エアロバイクにはタイヤが無く、いくらペダルをこいでも移動することが出来ません。
ペダルに負荷をかけることが出来るので、軽い運動からキツイ運動まで運動負荷を調整しやすいです。
エアロバイクの種類
エアロバイクにはいくつかの種類があります。ここでは代表的な4種類のエアロバイクを簡単にご紹介しておきます。
- アップライト
- スピンバイク
- リカンベント
- Xバイク
アップライトは本物の自転車に近い形状をしており、一般的に最も普及しているエアロバイクです。
スピンバイクはアップライトに似ていますが、より上級者向けのエアロバイクになります。
リカンベントは、背もたれにもたれながら寝そべったような姿勢で乗れるエアロバイクです。坐位保持が不安定な方でも使用しやすくなります。
Xバイクは、折り畳み式で簡易的なエアロバイクです。
エアロバイクの利点
エアロバイクは、有酸素運動として高い効果を持つトレーニング器具です。脚の筋肉を中心に身体全体の約70%の筋肉を活性化するため、運動効果が非常に高いとされています。ペダルをこぐ動作は関節への負担が少なく、運動が苦手な人でも始めやすいのが特徴です。また、天候や時間に影響されずに自宅で気軽に運動できるため、運動継続がしやすい点もメリットと言えるでしょう。
有酸素運動になる
エアロバイクは、ウォーキングやランニングなどのように有酸素運動の一種であり、長時間継続することで酸素を取り入れながら脂肪をエネルギーとして燃焼させます。このため、脂肪燃焼効果が高く、ダイエットに向いています。有酸素運動は心肺機能を強化し、持久力を向上させる効果もありますので、健康維持や生活習慣病の予防にも役立ちます。さらに、エアロバイクには負荷を調整できる機能が備わっているため、個々の体力に応じて適切な運動強度を設定することが可能です。
一般的に、有酸素運動は20分以上続けることで効果が出やすくなります。最初の10〜20分では、体は主に糖質をエネルギー源として利用しますが、それ以降は脂肪が主なエネルギー源として利用されます。したがって、エアロバイクを最低でも20分以上使用することが推奨されています。
屋内で手軽にトレーニング
エアロバイクは屋内で使用出来る為、ウォーキングやランニングなど屋外で行う運動とは異なり、天候や時間に左右されず、お手軽にトレーニングを行うことが出来ます。
また、テレビや読書をしながら「ながら運動」を行うことも可能です。これにより、忙しい日常生活の中でも気軽に運動を取り入れられ、運動不足を解消しやすくなります。
複数の筋肉を鍛えられる
エアロバイクで鍛えられる筋肉は主に下半身となりますが、体幹や上肢も使用する為、全身の筋力強化に繋がります。
大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋、臀筋、背筋、腹筋、握力なども鍛えられます。
ストレス解消
運動を行うことでストレスが解消されます。エアロバイクでは負荷を変更することが出来る為、おもいっきりこぐ事も出来るしゆっくりこぐ事も出来ます。
その時の気分によって負荷や時間を変えてストレスを解消出来るのも、エアロバイクの利点の一つです。
さらに、エアロバイクの定期的な使用は、心肺機能の向上や筋力アップに寄与し、健康的な生活をサポートします。
エアロバイクの欠点
次にエアロバイクを使用するにあたってのデメリットを5つご紹介していきます。
景色が変わらない
エアロバイクの欠点として、あげられるのがトレーニング中に景色が変わらないことです。
エアロバイクは有酸素運動にも効果があるため、20分以上の長時間にわたってトレーニングをすることが多いです。通常の自転車であればペダルをこいだ分、自転車が動くため当然景色が変わります。
景色が変われば気分転換にもなり、退屈しのぎにもなります。しかし、エアロバイクだといくらペダルをこいでも景色は一緒です。そのため、退屈にも感じることがあります。
置く場所に困る
エアロバイクは自転車型のトレーニング器具になるのでサイズが大きく、それなりの設置場所が必要となります。
広いトレーニングルームなどがあれば、置き場所には困りませんが自宅で使用するとなると置き場所に困ります。Xバイクのような折り畳み式のエアロバイクもあるので、片付けやすくはなっています。
音がうるさい
エアロバイクによっては、ペダルをこぐ音がうるさいものがあります。ジムなどで団体で利用する分にはほとんど気にならない音ですが、購入して自宅で一人で使用してみると思っていたよりも音がうるさく感じます。
壁の薄いアパートなどでエアロバイクを使用するには、近隣との騒音トラブルにならないように使用する時間帯などにも注意が必要です。
最近では、静音に力を入れているエアロバイクもたくさん出てきています。
股関節や膝関節が曲がり過ぎてしまう
高齢者のなかには股関節や膝関節に人工骨頭置換術をされている方が多いですが、その場合股関節や膝関節を曲げ過ぎてしまうと良くありません。さらに、こぐとペダルが自動で動くタイプのものは、ペダルの力も加わり股関節や膝関節が曲がり過ぎてしまうことがあります。
急激な関節の曲げ過ぎは、脱臼や痛みの誘発にも繋がりやすいので、無理の無い範囲で行いましょう。
重度の障害がある方には難しい
エアロバイクは据え置きのため本物の自転車に乗るよりも安定していますが、本物の自転車同様にサドルを跨いでから座って保持し、ペダルに足を乗せ動かす能力が必要となります。
そのため、ある程度の坐位保持能力や跨いで座る能力などが無いと使用するのが困難となります。
リカンベントタイプであれば椅子に移乗しやすく背もたれつきでもあるので、エアロバイクの中ではまだ安全性が高いです。足腰が弱っている方がエアロバイクを使用する際には、必ず介助者に付き添ってもらいましょう。
エアロバイクを行うにあたっての注意点
エアロバイクを使用するにあたって、心臓病や関節疾患などの健康に問題がある場合は、事前に医師に相談してから始めると安心です。
エアロバイクは通常の自転車よりは安定していますが、それでも特に乗り降りの際には転倒しないように注意が必要です。
怪我や急な病気を防ぐ為に、エアロバイクを使用する前には準備体操を行い、最後にはクールダウンを行うことも大切です。長時間の運動になる場合には、水分補給も重要です。
おわりに
エアロバイクには様々な種類があり、人気が高いトレーニング器具です。
エアロバイクにはたくさんのメリットがあり使用する人は多いのですが、使用する際にはどのようなデメリットがあるのかもきちんと把握しておきたいところです。