ポジショニング

上肢屈筋の緊張が高いケースのポジショニング

介護・医療の現場で働いていると肩関節、肘関節、手関節、指関節が屈曲方向に曲がっており、手の甲が頬に接触している方をたまにみかけます。

そのまま放っておくと、拘縮が進行してしまいますので筋緊張を緩和させなければなりません。

今回は上肢の屈筋の緊張が高いケース、すなわち上肢を曲げる方向に力が入っているケースのポジショニングについてご紹介します。

 

上肢の屈筋の緊張が高いケースのポジショニング

上肢の屈筋の緊張が高いケースのポジショニングも、基本的には空間を埋めて接触面を増やしていきます。

空間ができやすい箇所は、頚部や肩の下ですが、上肢の屈筋の緊張が高い場合には上肢全体が浮いてしまっていることもあります。

 

ポジショニングのコツ!

上肢の屈筋の緊張が高いケースのポジショニングのコツをご紹介します。

 

肩甲骨を外転させる

上肢の屈筋の緊張が高い方は、肩甲骨が内転しているケースが多いです。
肩甲骨が内転していると背部の接触面が少なくなるので、肩甲骨を外転させ接触面を増やします。

方法としては、肩甲骨内側縁に指を引っかけて外方にゆっくり引っ張っていきます。
肩甲骨が固くて動きが悪い場合には周囲のマッサージをしてほぐしておきます。

肩関節についても外転位60~80°を保持することを目標にポジショニングをします。

 

上腕部と前腕部で支える

上肢も下肢と同様に、上腕部と前腕部を分けて考えます。

肩から肘にかけての支えと、肘から手部にかけての支えをつくります。

 

重力を利用する

上肢屈筋の緊張が高いケースでは、ポジショニングを行う際にできるだけ上肢を伸ばして保持しておきたいところです。
しかし、無理やり伸ばしてもかえって緊張が強まります。

このようなケースではポジショニングを行い重力を利用して、ゆっくり時間をかけて伸ばしていく方法があります。

前腕部にいれるクッションに、重力で肘が伸びるように傾斜をつけます。寝ているときに筋緊張が緩和することがあるので、その緩和したときに重力で伸ばすイメージになります。

 

頭部の位置を低くする

頭部の位置の高さで、上肢の筋緊張が高くなったり低くなったりすることがあります。

頭部の位置が高すぎると頚部や背中に空間ができてしまいますし、反射的に上肢が屈曲しやすくなります。

頭部の位置は顎下と胸部の間に指4本程度入るのが理想とされています。

 

ダメなポジショニング!

上肢の屈筋の緊張が高いケースのダメなポジショニングをご紹介します。

  • 上腕と前腕の間にクッションを挟むだけ
  • 頭の位置が高すぎる
  • 肩甲骨や肩関節が内転している
  • 上腕部が支えられていない

ダメなポジショニングを継続してしまうと、筋緊張がますます強くなり拘縮が進行していしまう可能性もあります。

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たろ
たろ
【資格】理学療法士(10年)、ホームヘルパー2級、福祉住環境コーディネーター2級、認知症ライフパートナー 【職歴】大手工場、急性期・回復期病院、デイサービス、特養、老健(非常勤)、訪問リハビリ(非常勤) 【講師実績】イオンにて介護予防の相談会、介護予防対象者向け体操講義、介護福祉士向けの介護講義

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