肢位・姿勢

車椅子からずれ落ちる人の8つの対処法とは?

車椅子に座っている人のなかには、時間の経過とともに臀部が前にずれて前に滑り落ちする人がいます。

こういった転落事故は怪我のもとにもなりますし、擦れる圧力がかかり褥瘡も起こりやすくなってしまいます。

そこで今回は、車椅子から滑り落ちる人の対処法についてご紹介していきます。

車椅子から滑り落ちる人への対処法

では、車椅子から滑り落ちる人への対処法をご紹介します。

 

低反発座面クッションを敷く

車椅子から滑り落ちる人のなかには、座っているときにお尻が痛いから臀部を前にずらしていく人がいます。

そのため、座面が固いようであれば低反発の座面クッションを敷くことでお尻の痛みが緩和して、前へのずれ落ちがなくなることがあります。

特に痩せていて骨が出っ張っている人は、座面の固さを気にかけておくことが大切です。

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ティルト式車椅子に変更する

ティルト式車椅子は座面部分の角度を簡単に調節出来るので、臀部が前に滑っていかないように傾斜をつくり、滑り落ち防止につながります。

ティルト式車椅子については、下記記事もご参考下さい。

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キャスターの位置を変更する

車椅子の種類によってはキャスターの位置を変更出来るものがあります。

キャスターの位置を変えることで座面角度をつけるこのが出来ます。

下肢側が高くなるようにキャスターの位置を変更すれば、滑り落ちの予防になるのでこれも対処法のひとつになります。

 

フットレストの位置を変更する

フットレストの位置が高すぎて、下肢が窮屈に曲がっていると、骨盤は後ろに倒れやすくずれ落ちの原因になりかねません。

反対にフットレストの位置が低すぎて足底が接地していなければ、下肢で踏ん張りがきかないために臀部が前にずれてしまう場合もあります。

フットレストは高すぎても低すぎてもダメなので、その人に適した位置に調節しなければなりません。

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背もたれにクッションを入れる

体格が小さい人などは車椅子に座ったときに座面の奥行きが広すぎて、ふくらはぎの部分が座面に当たり腰深く座れない場合があります。腰深く座れていないと背もたれと身体の間に隙間が出来てしまいます。

その状態で、背もたれにもたれかかると骨盤が後ろに倒れ仙骨座りになってしまいます。骨盤が後ろに倒れた状態で座っていると、前へずれ落ちやすくなるので背もたれと身体の間の隙間を埋めるためにクッションなどを入れて姿勢の改善を図ります。

特に腰の後ろ付近には背もたれと身体の間に三角形の隙間が出来やすいので、この隙間をクッションなどで埋めておく必要があります。

 

座布団や下衣の素材を変更する

車椅子に敷いている座布団や履いている下衣の素材がナイロン制でツルツルしていると、臀部が滑りやすく滑り落ちしやすくなります。

そのため、座布団や下衣の素材を変更して滑りにくい素材にすることも滑り落ちを予防する方法のひとつとなります。

座面や下衣が滑りやすい素材の場合、滑り止めシートなどの滑りを防止するシートを敷いておくだけで臀部のずれが軽減する場合があります。

 

足底を踏み台にのせる

膝関節の屈曲拘縮が強い人は車椅子に座った状態で足底をフットレストにのせようとすると、骨盤の後傾が増強して臀部が前に滑りやすくなる場合があります。

そのため足底をフットレストにのせるのではなく、踏み台を膝関節の真下くらいに置き、その台に足底をのせることで臀部のずれが解消することがあります。

 

臥床時間を増やす

滑り落ちをする人のなかには、長時間の座位がしんどくて臀部がずれる人がいます。

そのような方には、臥床時間を増やしてあげることもひとつの方法です。

 

おわりに

高齢者の方の車椅子からの滑り落ち事故は、非常に多くみられます。

対処法は様々ありますが、拘縮があったりお尻や背中が痛いから故意に臀部をずらしている人もいるので、まずは痛みや発赤・拘縮などの有無を確認することも大切です。

そうしなければ、痛みなどがあるからお尻をずらしているのに、それを私たちが押さえつけてしまうことにもなりかねません。

上記の方法で一時的に滑り落ちは解消できますが、なぜ滑ってしまうのか、根本の原因を考えることが重要です。

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たろ
たろ
【資格】理学療法士(10年)、ホームヘルパー2級、福祉住環境コーディネーター2級、認知症ライフパートナー 【職歴】大手工場、急性期・回復期病院、デイサービス、特養、老健(非常勤)、訪問リハビリ(非常勤) 【講師実績】イオンにて介護予防の相談会、介護予防対象者向け体操講義、介護福祉士向けの介護講義

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